- 8:30
- メールチェック。東京・大井埠頭の倉庫から随時上がってくる、通関した商材の写真や状態を随時確認。また在庫やバナナの果肉の温度をチェックして、当日の販売活動に活かしていく。産地からの栽培状況や出荷情報などの報告にも目を通す。
- 9:00
- 部内ミーティング。バナナの相場状況を確認し合い、今後の価格動向を予測。統一見解などを部内でまとめる。入荷見通しも周知する。
- 9:30
- 本日の販売活動開始。約30軒の取引先の市場担当者に電話をかけ、バナナなどの売り込みを行う。現在通関している商材の量や状態、今後の入荷の見通しなど、取引先からの問合せにも随時答えていく。
- 12:00
- 昼食。販売活動を一時休んで、いつも頼んでいる仕出弁当に手を付ける。昼食中にも問合せ電話が鳴るので、ゆっくり味を確かめている暇はない。「○○というバナナを探してくれ」「よその市場での売れ行きはどう?」などの電話に対応する。
- 13:00
- 販売活動を継続。関西の市場動向が気になり、神戸支社西日本営業部に電話。関西の市場ではよく動いているとの情報を得る。もっと強気で販売していこうと決める。
- 15:00
- 市場担当者が帰宅する時間になり、販売活動終了。車で大井埠頭の倉庫まで行き、バナナの検品を行う。併設する加工場では、色付け作業やリパック作業の状況を確認。
- 16:00
- 埠頭からの帰りに、大田市場に寄ってお客様に挨拶。世間話を交えながら、お客様のリクエストを聞き出す。台湾産のバナナ「阿里山」がスーパーでも好評だとの話を聞き、手ごたえを感じる。
- 17:30
- 帰社後、本日の販売成果を振り返りながら、明日の準備。上司から集合を命じられ、急遽部内ミーティングが行われる。先月の反省会とともに、バナナ出荷シーズンを前に、ペルーやドミニカなど産地の栽培状況を全員で確認する。
- 18:30
- 帰宅。

最高の売り時を瞬時に判断する仕事
営業第四部はバナナ、パインを扱う部署で、現在私は青果市場向けの販売を担当しています。輸入果物の中でも一番輸入量が多く、一般に馴染みのあるバナナは当部署の主力商品で、従来のフィリピン産、エクアドル産に加え、ペルーの生産者と協力して開発した有機栽培のバナナ「ペルビアンエコバナナ」や、食味にこだわった台湾産のバナナ「阿里山」にも力を入れています。
弊社では2006年より専用のバナナ加工場を設け、仕入からバナナの追熟加工、リパック、出荷まで一貫した体制を構築しました。バナナは輸入する時はすべて青いバナナで、その後追熟加工し、黄色みをつけて販売するのです。バナナの色には1番(青色)から7番(黒い斑点が出た黄色)まで7等級あり、お客様が青果市場関係なのか、スーパー等量販店なのかといった出荷先の違いや、そのお客様の好み、外気温によって、微妙に希望する等級が違います。加工場では、お客様のリクエストに合わせたきめ細かい貯蔵管理と色付け作業を行っています。
青果市場への販売でもっとも難しい点は、市況が1分1秒ごとに変わる相場に対応しなければならないところです。とくにバナナは他商材と比べて足が早く、常に時間との勝負。黒い斑点が出た状態になると商品価値はなくなります。また、国内の市況や産地の天候、入荷状況でも刻々と相場が動きますから、その都度 自分の判断でその時最高の売り時を即決しなければなりません。もちろん上司に相談もしますが、最後は自分の判断で決定します。 私に販売が任されているバナナの量は1週間で約10,000ケース以上。トレーラーで約7〜8台分です。私の判断で大きな利益も生むが、損もします。その辺が、販売の難しさであり、やりがいでもあります。
販売はコミュニケーション能力と判断力、優しさが必要
私の販売先である青果市場担当者は、皆さん私よりも長い経験を積んでいるベテランぞろいです。 入社当初は話をしていても、どこか手玉にとられているなあ、と、ちょっと悔しい思いをしました。しかし、やっと最近になって駆け引きもできるようになり、お客様に「森岡君もちょっとはやるようになったなあ」という雰囲気が感じられるようになりました。
営業の仕事は、最後は人間対人間。未熟なうちは失敗してもめげずに一生懸命やるしかありません。でも、少し仕事が分かってくると相手の対応も少しずつ変わり、それなりの対応をしてくれるようになる。ときには、お客様からちょっと無理なリクエストを出されたりしますが、できる限り応えていくことで、「この間はお世話になったから、今回は…」と相手もこちらの無理も聞いてくれるようになります。商売の基本は、相手との信頼関係だと思います。 販売の仕事は、高度なコミュニケーション能力と判断力、そして信頼関係をどのように築くかだと思います。仕事を通じて、人間としても少しは成長できたかな、と思う今日この頃です。
付加価値をつけた自社ブランド開発に注力
バナナといえば、「ドール」や「デルモンテ」などのブランドがよく知られています。弊社でもこれらの商品を扱っていますが、反面、ブランドバナナはそれぞれの日本法人が一括輸入し、それを国内で弊社や他の流通会社などからのオーダーに合わせて分配するという方式をとっています。この方式は、リスクは少ないが、輸入量など弊社が関われない部分が多く、ビジネスメリットも大きくありません。
現在我々が力を入れているのが、前述の「ペルビアンエコバナナ」や「阿里山」といった自社ブランドバナナ。これは現地の生産者と栽培から技術協力するなどして、すべて自前でルートを作り上げて販売しています。「ドール」などの有名ブランドと比べると知名度はまだまだですが、味や食感などは、勝っても劣ることはないと自負しています。このような良い商品を日本の消費者に知ってもらうために毎日頑張っています。弊社が日本へ始めて紹介した野菜の「パプリカ」のように、いつかは自社ブランドバナナを有名ブランドに育てることが私の目標です。
産地との連携を深めるため、仕入れ業務も経験したい
今後は、自社ブランド商品をさらに拡充し、これまで日本市場にはなかった美味しくて特徴のあるバナナを一般のお客様に広く食べてもらうことが目標です。そのためには、当然のことながら安定した価格と供給量を維持することが大切です。バナナという商品に関しては大々的な広告宣伝は打てないので、やはり口コミでその商品の魅力を広げていくより他ありません。そのためにも、常に販売活動をしたり、スーパーなどで人目に触れるような陳列方法をとってもらうなど、販売担当者の地道な努力が重要となります。日々行っている細かい活動それぞれが相乗効果を生むことで、最終的に日本の市場になくてはならない商品へと成長していくのです。
同時に安心・安全な商品を供給するためには、海外の生産者との協力体制をさらに強化することが重要です。食品の安全性が注目されている昨今、当社のように川上(生産)から川下(販売)まで一貫した体制を構築し、品質管理、トレーサビリティを確立している会社は多くありません。現在は販売を担当している私ですが、このような産地との連携を深めていくためにも、今後は仕入も経験したいと思っています。


